2006年07月19日

音楽とスポーツと遊び心

自分はパーカッションをやっていますが、その前は弦楽器をやっていました。
今では一通り演奏します。

ギターしか弾いてなかった頃は、自分の範疇でしか考えられず、他の楽器の人間に具体的に「自分の求めているもの」を知らしめる事ができませんでした。
それ以上にそこまで重要視していなかったとも言えます。
「たまたまフィーリングが合えば」良いと思っていたのです。

意識が変わったのはいつだったか、何がきっかけだったかは覚えていません。
ジャズを演奏しだした頃かもしれません。

ジャズは最低限の決まりごとの上で自由に演奏します。
「自由に」といっても一緒に演奏するメンバーがいるわけですから、好き勝手にやっていてはまとまりや調和が取れません。
何を目的にしているのかも不明瞭です。

だから周りの演奏者の音や目を見ます、観察します。
「次にこいつは何をやりたいのだろう」と。
それがメンバー全員行い、お互いに要求してるものが返ってきた時の喜びは筆舌に表せません。
それが又楽しさを生むのです。

その楽しい雰囲気が客席に伝わり、会場の雰囲気もまた一体となる。
演奏者と客席といえども、もはや同じステージにいるようなものです。
上記と同じ理由で。

そういったことを経験した事で、逆に気付きました。
「ああ、サッカーもまさにこれだ」と。

試合をする、遊びでゲームをするを問わず、選手ごとにはイメージがあります。
「こうしたい、ああしたい」と。
だからそれを満たす為に、身振り手振り、声などで相手に知らせます。
それが達成されるとやはり嬉しいものです。そして更に上の高みを目指します。
達成されない、もしくはちぐはぐである場合はディスカッションをします。
音楽も同様です。

「どうもイメージが合ってない様だ」
「どういったイメージで君はプレーしているのか?」
「自分はこういうプレーをしたいのだが」

自己主張と協調。
一見矛盾しているようなこの事が人間生活において重要で、更には何かを成し遂げる事に大切な事です。

自分の気持ちや考えを一方的に押し付ける。
分からない事やもやもやがあるのに相手に告げない。
自分の考えや殻に閉じこもる(他者を受け付けない)。

こういったことはスポーツや音楽にはマイナスです。社会生活においてもかもしれません。

理解と共感と言う言葉がカウンセリングの手法にあります。
相手の考えや気持ちを分かろうとする、そして同じ立場・気持ちになってみる。
自分は他の楽器をやることで、自分を客観的に見る事が出来ました。
そして改めていろんな事に気付くのです。

打楽器をやって気付いた事は色々あります。
リズムは歌であること、歌はリズムである事。
そして、楽器なんかなくても音楽は出来ると言う事です。

少なくとも人間は、声と体という楽器を備えています。
手拍子と歌、そこら辺にあるものをたたいたりして音を出したり。
イマジネーションや思いつき次第で幾らでも広がるものです。

おそらくサッカーの発祥も似たようなものでしょうし、ストリートサッカーなどはその典型でしょうか。
ボールがないからシャツや靴下を丸めてボールにしたり、ゴールがないからシャツなどで代用したり。
あまつさえ、グランドがないから道路でやっているわけですから。

「ジンガ」という映画を見ましたか?
ブラジルの強さの秘密がそこにあります。
「物」に依存したこの世の中で、想像力を駆使して様々な遊び方、トレーニング方法を行っています。工夫をするんですね。

この「工夫」こそが人間の最大の武器であると考えます。
物がなかった時代の日本人も工夫の天才でした。
「これはこういうもの」という考えを飛び越えて、日本独自のものを沢山編み出しました。
音楽は楽器がなくちゃ出来ない、演奏できなければ知識がなければ出来ない。
サッカーはボールがなくては、グランドがなくてはできない。
そんなことはないんですね、もともと何もないところからスタートしている訳ですから。
遊び全般そう言う事なんでしょう。

日本にはあまり見られなくなった、そういったものが「ブラジル」にはまだまだあります。
ブラジルだけではなくほかのあまり裕福ではない国にはあるでしょう。
それが良質のサッカー選手や音楽家を生み出している一因にもなっていると思います。

常識に囚われない自由なプレーヤーが、日本から沢山生まれることを願って止みません。

<本日の1枚>
という訳で2枚ですが。
ジョルジ・ベンとジョアン・ボスコ。
共に同年輩で還暦は過ぎていたような・・・。

フラメンゴのジュニオール出身でもあるジョルジ・ベンは、以前ナイキのCMで使われた「マシュ・ケ・ナダ」の原作者で、ワンパターンとも言える節が炸裂する唯一無二のアーティストです。
このアルバムは1972年くらいのアルバムだったと思いますが、当時デビューしたてだったZICOを称えた歌などサッカー選手にまつわる歌が多く、熱烈なサッカーファン(特にフラメンゴ)である事がうかがい知れます。

ジョアン・ボスコのアルバムはベスト版に近く、このアルバムの最後に収録されている「酔っ払いと綱渡り芸人」は名曲。この曲は是非きいて頂きたい。

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posted by musica-cojb at 17:04| Comment(3) | TrackBack(0) | サッカーと音楽